2024年の能登半島地震で大きな影響を受けた石川県七尾市。地域を応援する方法を、来訪と消費につながる旅として形にしたのが「七尾を食で応援、食のプロが選ぶ七尾堪能ツアー」だ。鮨オーベルジュ「一 能登島」での食と滞在、七尾湾の自然体験、能登食祭市場での学びと購入を一つの動線に編集。6名によるモニターツアーと販売を通じて、食・復興・体験観光を無理なくつなぐコンテンツの可能性を検証した。

鮨の滞在から市場での購入まで、七尾の食文化を一つの動線に
能登の食を目的に七尾を訪れ、その背景まで知り、地域で購入する。ツアーでは、この一連の体験をつくるため、能登島の鮨オーベルジュ「一 能登島」での食体験と宿泊を中心に据えた。七尾湾を望む滞在にクルージングや散策を組み合わせ、旅の終盤には能登食祭市場を訪れる構成とした。
食事だけで完結させず、生産者に近い売り手から話を聞き、地域の食材や特産品を購入できる場所へつなぐことで、能登の食文化をより立体的に伝える。地域を応援するという目的も、支援を前面に掲げるのではなく、旅の満足と地域内消費が両立する体験として設計した。
ガッチ株式会社は実施主体として、コンセプトと旅程の設計、地域事業者との連携、販売サイトとSNSを使った情報発信、モニターツアーによる検証、販売までを進めた。

6名の実証から、季節と受け入れ体制に合わせた改善へ
2024年9月10日から11日にかけて、6名が参加するモニターツアーを実施した。報告書では、料金と体験のバランス、参加者が自分のペースで楽しめる旅程の自由度が評価されたと整理されている。その後、2025年1月に販売を開始し、6件・6名の販売実績につながった。
一方、屋外体験は暑さや悪天候の影響を受けやすく、参加者の体力にも配慮が必要だ。冬季にはクルージングを外し、宿で過ごす時間と季節の食を重視する内容へ変更した。屋外体験を選択制にすること、実施できない時期には近隣の飲食店を案内することなど、受け入れ側に無理のない運営と体験価値を両立する改善方針も整理した。
今後は、一施設への送客に留まらず、和倉温泉を含む周辺地域へ消費による価値還元を広げることが課題となる。インバウンド向けには、販売ツールの英語化や現地での言語対応を整えながら、七尾の食と自然を深く体験できる高付加価値旅行としての展開を検討している。
関連情報は、一 能登島 公式サイト、道の駅 能登食祭市場|七尾・中能登公式観光サイトでご覧いただけます。
これまでの成果
- モニターツアー
- 1回(2024年9月10日〜11日)
- モニター参加者
- 6名
- 販売実績
- 6件・6名(2025年1月販売開始)
- 情報発信
- 販売サイト、Instagram、Facebook等で実施
