浪江町収穫祭実行委員会が実施主体となり、2025年度に「常磐もの×地酒」食体験魅力発信事業を実施した。浪江町・相双地域の生産現場を訪ねるツアーと、料理人・飲食関係者が地域食材と地酒を体験する機会を組み合わせ、食材の背景を知ることから商談、取引までを一つの流れとして設計。地域の食を「知る」「味わう」「扱う」接点をつくり、新たな販路開拓につなげた。

産地を歩き、食材の背景を知る
2025年8月24日・25日の第1回生産者ツアーには、東京・仙台を中心とする料理人・飲食関係者6名が参加した。浪江町内の生産現場を巡り、常磐ものをはじめとする地域食材や地酒が生まれる背景を、生産者の言葉と現場から学ぶ1泊2日の行程とした。
食材を試食するだけでなく、つくり手の考えや生産の工程、地域が抱える課題まで共有することで、料理人が仕入れやメニューへの活用を具体的に考えられる機会をつくった。生産者にとっても、使い手である料理人の視点を直接知る接点となった。

常磐ものと地酒を、一皿と一杯でつなぐ
ツアー初日の夕食は、浪江町のジョワナミで実施した。常磐ものや地域野菜を用いた料理に浪江の地酒を組み合わせ、生産現場で得た情報を実際の料理へとつなぐ食体験とした。
料理の完成形だけを見せるのではなく、食材を訪ね、料理人の仕事を知り、地酒との組み合わせを確かめる構成にすることで、地域食材の魅力を立体的に伝えた。参加した飲食関係者からは、その後の取扱いや継続的な取引を検討する動きが生まれた。

秋の生産現場から、つくり手と使い手の対話へ
第2回は2025年11月2日・3日に実施し、一般参加者15名が秋の農産物や水産物の生産現場を訪ねた。あわせて、東京・仙台の料理人・飲食関係者7名が交流会に参加した。
いこいの村なみえで行った交流の場では、生産者と飲食関係者が互いの取組を紹介し、食材の特徴、仕入れ、提供方法について意見を交わした。イベントで一度味わって終わるのではなく、誰がどのようにつくり、どのように届けられるのかまで話せる場を設けることで、具体的な商談へ進む土台を整えた。

交流を取引へ。浪江から相双地域へ
2回のツアーと食体験を通じて生まれた接点から、事業後に新たな取引が始まった。継続的な仕入れを検討する関係も生まれ、浪江町の食材が東京・仙台の市場へ届く流れにつながっている。
次の段階では、浪江町だけでなく南相馬市、双葉町、富岡町などとの連携を視野に、相双地域の食材を横断的に紹介する企画へと広げていく。多言語での発信と継続的な情報提供も強化し、地域の食と出会う入口を増やしていく。
関連情報は、浪江町収穫祭公式サイトおよび浪江町収穫祭2025 EXPO酒場の案内記事でご覧いただけます。
これまでの成果
- 開催回数
- 生産者ツアー・食体験 2回
- 第1回参加者
- 料理人・飲食関係者 6名
- 第2回参加者
- 一般15名・料理人等7名
- 事業成果
- 事業後に新規取引が開始
